17 年間、ヤングボーイズでさまざまな役職を歴任したエルミニオ・ピセルキア。2003 年から 2020 年まではアシスタントコーチ、ユースチームコーチ、アカデミーディレクターを務めました。
ラ・ガゼッタ・デロ・スポルトのインタビューで、ピセルキアはインテルが直面する落とし穴について語りました。まず、人工芝のピッチです。
「ヤングボーイズがそのおかげで有利だと?スイスでは、他の強豪チームが対戦する時はいつもこう考えています。『また人工芝かよ』と。ヤングボーイズは何年も前から人工芝でプレーしています。それを強みに変えているんです。ユベントス、ウディネーゼ、ナポリはここで負けました。アタランタは引き分けました。イタリアのチームでは、ローマだけが勝利しました」
インテルはどういった点を警戒すべきでしょうか?
「ボールの跳ね方とロングパスです。人工芝では、天然芝よりもボールが速く転がります。ヤングボーイズの選手は長年この環境でトレーニングしているので、ボールの動きや、濡れた時の影響などを熟知しています。また、スイス・スーパーリーグで人工芝を使用しているのは、ヤングボーイズのほかにローザンヌのみです」
ヤングボーイズは今季、不調です。
「はい、現在は9ポイントで下から3番目です。しかし、直近の試合ではホームでルツェルンに2-1で勝利しました。対戦相手にはボールを全く見せませんでした。確かにアストン・ヴィラには0-3で敗れましたが、イカルディとメルテンス率いるガラタサライには3-2で勝利しました。ホームアドバンテージは常に明らかです。私は、他のチームを苦しめるために、特定のトレーニングや、週の練習メニューを準備していたことを覚えています」
ヤングボーイズの強みは何ですか?
「マンツーマンでの対応です。ロングボールを処理する際には、ピッチの特性を利用して、ボールの動きを熟知しています。ボールを足下に置いた状態では厄介な相手になりますし、カウンターでプレーするとは思えません。ボールを保持し、ゲームをコントロールしてくるはずです。しかし、インテルに対しては、かなりの勇気が必要になるでしょう」
それでもインテルの方が優れていますか?
「もちろん。ヤングボーイズはどんなに賢くても、バレッラ、ラウタロ、テュラムのようなクオリティの高い選手は在籍していません。重要なのは、ピッチの影響を過小評価しないことです。私は何年もかけて、自信を持ってベルンにやってきたチームが、崩れ去るのを目にしました」
個々の優れた選手は?
「ディフェンスはセンターバックのモハメド・カマラが粘り強く、経験豊かです。彼はリーダーでもあります。それから、リールで育ったミッドフィールダーのシェイク・ニャス、そしてストライカーのセドリック・イッテンです。イッテンは過去2シーズンで40ゴール近くを記録しました」
監督交代の影響はあるでしょうか?
「おそらく。現在はジョエル・マグニンが監督を務めています。ヤングボーイズのレジェンドで、元選手であり、ユースチームのコーチでもありました。しかし、今季はすべてがうまくいっていません。ヤングボーイズは過去7シーズンのうち6回優勝しました。国内では圧倒的な強さを見せてきましたが、現在はヨーロッパでレベルアップを図る必要があります。それでも、人工芝は彼らにとって大きな武器です」
引用元 : Piserchia: “Young Boys, fattore campo decisivo. Inter, attenta al sintetico”