ユーロ2020も、決勝トーナメント2回戦が始まりました。
死の組となったグループFを突破した、ポルトガル、フランス、ドイツが1回戦で敗退したことを見ても、ユーロのレベルの高さが伺えます。
特に、優勝候補筆頭のフランスが、敗退したのは衝撃でした。
さて、私が応援しているイタリアですが、FIFAランク1位のベルギーと対戦しました。
結果は、1-2でイタリアが勝利!
バレッラが先制点を決めています! 素晴らしいゴールでした。
イタリアは、ドクに苦戦した以外は、ベルギーをよく抑えていましたね。
ハイライト
マッチレポート
試合データ
WhoScored.comより引用しています。
ベルギー | イタリア | |
---|---|---|
得点 | 1 | 2 |
ポゼッション | 46.2% | 53.8% |
シュート(枠内) | 10(4) | 14(3) |
パス | 449 | 533 |
クロス | 18 | 10 |
コーナー | 9 | 5 |
シュートブロック | 4 | 5 |
タックル | 17 | 15 |
拮抗した試合となりましたが、イタリアが前半に奪ったリードを守りっています。
バレッラとインシーニェが決めてくれました。
逆にベルギーは、ルカクがPKを決めており、インテリスタとしては満足のいく結果となりました。
バレッラの先制点
イタリアは、これまでレギュラーとしてプレイしてきた、ベラルディに代えて、キエーザを起用しました。
また、キエッリーニも怪我から復帰しています。
対するベルギーは、アザールがベンチ外でした。また、怪我をしたのでしょうか。
Jリーグでプレイする、フェルマーレンも先発しています。
ベルギーは3-4-2で試合に入っていましたが、守備時は5-2-3で守っていました。
ドク、デ・ブライネ、ルカクが横並びになり、中盤へのパスコースを遮断します。
奪ったらハイプレスを回避するため、ルカク目掛けたロングボールを多用していました。
ただ、そこはキエッリーニがうまく抑えていました。
むしろ、危険だったのは、ドクの突破です。ディ・ロレンツォ1人で止めるのは、中々厳しかったですね。
試合を通して、8回の突破を許していました。
また、イタリアがプレスして空いたスペースを、デ・ブライネが上手く使っていました。
イタリアは、いつものようにスピナッツォーラを上げて、3バックとなる可変のフォーメーションです。
ただ、5バックで守るベルギーに対して、突破するスペースが少なく、スピナッツォーラの仕掛けがうまくいきません。
カットインしても、アルデルヴァイレルトがすぐに来ますし、縦への突破はムニエがケアして、中々チャンスを作れませんでした。
そのため、インシーニェが外に張り、スピナッツォーラが一列中に入ることが多かった気がします。
試合は、早い時間帯で動いたかに見えました。
FKからインシーニェがクロスを送り、ボヌッチが合わせて、ゴール。しかし、これはオフサイドの判定でした。
手前で、ディ・ロレンツォが触った時点で、ボヌッチが出ていたようです。
対するベルギーは、デ・ブライネがチャンスを作ります。
ヴェラッティがプレスにいきますが取り切れず、デ・ブライネに入れ替わられます。
そのまま運んで、左足のミドルシュート。ドンナルンマが素早い反応で止めました。
続くシーンでは、デ・ブライネがターンで1人躱し、右に開いたルカクにパス。
シザースを入れながら、キエッリーニの体勢を崩して、左足のインサイドでシュート。これもドンナルンマが反応して止めました。
続けてピンチを迎えたイタリアですが、先制点を奪います。
高い位置で奪って、ヴェラッティからPA内のバレッラにパス。
密集地帯でしたが、強引に縦に突破して、右足を振り抜き、クルトワを破りました。見事な先制点です。
1点奪われたベルギーは、前からプレスを掛けるようになりました。
そのため、裏のスペースが空くようになり、イタリアのカウンターが決まります。
スピナッツォーラが左サイドの裏に抜けて、ロングボールを受けます。
PA内のインモービレにパス。クルトワと1対1になりますが、コースがないためキープします。
そのままドリブルで中まで運んで、キエーザを囮に使いながら、自分で打ちました。
これは止められましたが、インモービレは、シュート意識が高いですね。キエーザは不満そうでした。
そして、前半終了間際に、大きな追加点を奪いました。
左サイドで受けたインシーニェが、カットインしてティーレマンスを躱します。
そのままPA手前まで侵入して、右足で巻くようなシュート。綺麗な弧を描き、ゴール右に決まりました。
ベルギーのDFラインは、抜かれるのを恐れてプレスをかけられませんでしたね。
このまま前半は終わるかに見えましたが、ベルギーも反撃します。
ドクが左サイドを突破して、PA内に侵入。ディ・ロレンツォが手を使って倒してしまい、PKとなりました。
微妙な判定でしたが、ドクの突破にやられましたね。
キッカーはルカク。きっちりと決めて、1点返しました。
ルカクがPKを外しているシーンを見たことがありません。
お互い点を取り合って、前半は終了です。
ドク頼みの攻撃
1点リードするイタリアは、ヴェラッティを中心に、ベルギーのプレスを回避して、上手く繋いでいました。
ベルギーは、2列目を2枚で守るので、間延びすると広大なスペースをカバーする必要があります。
ティーレマンスとヴィツェルは、前線がプレスにいった後のフォローに苦労していました。
両WBが前に出て、カバーすれば良いのですが、それもあまり見られませんでした。
特に右サイドは、インシーニェとスピナッツォーラがいるため、ムニエは後ろにピン留めされてしまったのかもしれません。
そのスペースを上手く使い、イタリアは攻撃を組み立てます。
カウンターから、バレッラがキエーザにパス。高速クロスに、インモービレが触りますが、トラップはできませんでした。
この試合、バレッラが躍動していました。
カウンターから、バレッラが高速クロスをインモービレに送りますが、トラップミス。
収まっていれば、大きな決定機となっていました。
続くシーンでは、ハーフスペースで裏を取ったキエーザに、バレッラのスルーパス。綺麗に通りますが、クロスはチャンスに繋がりませんでした。
ベルギーは、ドクの突破に活路を見出していました。
ディ・ロレンツォが上がってパスミスした所を、その裏で受けたドクが仕掛けます。
ダイアゴナルランでPA内に侵入した、デ・ブライネにパス。グラウンダーのクロスを送りますが、ルカクがかろうじて放ったシュートは、スピナッツォーラがブロックしました。
味方の選手は、スピナッツォーラを鼓舞します。
決定機を止めたスピナッツォーラが、今度は攻撃で魅せます。
インシーニェが外で受けて、右足のクロス。インナーラップでハーフスペースに入ったスピナッツォーラが、ダイレクトで合わせるも、枠を外れました。
惜しかったですね。
対するベルギーも、再びドクが躍動します。
カットインしてPA手前まで侵入。デ・ブライネはダイアゴナルランで、ドクのスペースを空けます。
コースが空き、そのままミドルシュートを放ちますが、枠の上に外れました。
ベルギーは、ルカク目掛けたロングボールか、ドクに渡しての単独突破しか、チャンスを作れていませんでした。
しかし、イタリアもそこを警戒しているため、決定的なチャンスは作らせません。
優位に試合をすすめるイタリアですが、アクシデントが発生しました。
トラップ後に、ダッシュを試みたスピナッツォーラが、足を痛めて自ら交代を要求。ピッチに倒れ込んでしまいました。
担架で運ばれる際は、手で顔を覆い涙を流していました。
今大会では、様々なビッククラブから狙われる活躍を見せていただけに、ここでの離脱は悔しいですね。
イタリア代表としても、大きな戦力ダウンです。
ただ、試合の方は、上手く時間を使いながら、ゲームを進めます。
そして、5分のロスタイムも耐えきり、逃げ切りに成功しました。
ベスト4に進出です!
選手レビュー
MOMはインシーニェ
WhoScored.comによる、MOMはインシーニェでした。
完璧なミドルシュートで、追加点を奪っています。
タッチ数は75回で、ヴェラッティ、ジョルジーニョに続く3位の数字です。
キーパスは3本通しており、前線で重要な役割を果たしました。
サイドに張ったり、ハーフレーンに入ったりと、神出鬼没な動きで、ベルギーを苦しめていました。
準決勝では、スピナッツォーラがいないため、エメルソンとの連携が鍵になりますね。
1ゴール1アシストのバレッラ
1ゴール1アシストを決めて、勝利に大きく貢献したバレッラ。
MOMでもおかしくない活躍でした。
これまで、ユーロ2020で数字に見える活躍はありませんでしたが、大一番で躍動してくれました。
インテリスタとしては、嬉しい限りです。
残り2試合、イタリアを優勝に導く活躍を期待しています。
新たな発見となったドク
ユーロ2020では、ベルギーの試合を見ていなかったのですが、ドクは新しい発見でした。
ドリブル勝利数8回は、両チーム合わせても断トツの数宇です。(2位はバレッラの3回)
ディ・ロレンツォを大いに苦しめ、PKも獲得しました。
終盤では、2人でマークせざるを得ない状況を作っていました。
縦への突破だけでなく、カットインもあるため、DFとしては守りにくいですね。
惜しくもベスト8で敗退となりましたが、ドクはレンヌからステップアップするかもしれません。
準決勝進出
ベスト8を突破したイタリアは、準決勝でスペインと対戦します。
ユーロ2012決勝と同じ対戦カードとなりました。
あの時は、スペイン全盛期で、4-0の大敗を喫しましたが、リベンジして欲しいですね。
2021年7月7日(水) 4:00 キックオフとなります。
ユーロは、WOWOWの独占放送です。
では!