新シーズン初戦を4-0の快勝で飾ったインテル。
開幕前のネガティブな雰囲気を吹き飛ばしてくれる、完璧なスタートを切りました。
この流れに乗って連勝したいところです。
セリエA第2節は、アウェーでエラス・ヴェローナと対戦しました。ここ20試合負けなしと、相性の良い相手です。
結果の方は、1-3で快勝しました!!
昨日インテル加入が正式発表された、ホアキン・コレアが途中出場で2ゴール。
見事な活躍で、インテルを勝利に導いてくれました。
ハイライト
マッチレポート
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試合データ
WhoScored.comより引用しています。
ヴェローナ | インテル | |
---|---|---|
得点 | 1 | 3 |
ポゼッション | 43.1% | 56.9% |
シュート(枠内) | 8(1) | 15(7) |
パス成功数 | 258 | 355 |
クロス | 13 | 21 |
コーナー | 6 | 4 |
シュートブロック | 2 | 3 |
タックル | 9 | 26 |
前半はヴェローナの守備にはめられて、カウンターを受け続けていました。
そして、ハンダノビッチのミスから先制点を献上しますが、後半に3点を奪い逆転しています。
個人的なレビュー
ヴェローナの高い位置からのプレスとマンマークに苦しみ、ビルドアップが上手くいきませんでした。
初戦ではあまり感じなかった、ルカクとハキミ、エリクセン不在の影響が大きく出た気がします。
個人的に感じた影響を以下にまとめます。
ポイント
- カウンターの威力がない
- 単独突破できる選手がいない
- ルカクとジェコのポストプレイの違い
- ビルドアップの逃げ道がない
1.カウンターの威力がない
ヴェローナのように人数をかけてハイプレスしてくる相手は、コンテ時代のインテルにとってはお得意様でした。
後ろが手薄になり裏にも広大なスペースがあるため、カウンターが決まりやすいからです。
特にルカクとハキミはスピードがあり、カウンターで猛威を奮っていました。
また、ルカクが圧倒的なフィジカルでボールをプロテクトして、味方の上がる時間を作っていたのも大きかったです。
そこに加えて、少ないタッチで正確なフィードが可能なエリクセンがいたため、強力なカウンター攻撃が決まっていました。
彼らがいなくなった今、カウンターの威力は半減。スタメンを見ても、スピードに特化した選手がいないことが分かります。
2.単独突破できる選手がいない
今節で特に印象的だったのが、ドリブル突破するシーンをほとんど見なかったことです。
ラウタロが仕掛けていましたが、ドリブルテクニックがある訳ではないので、身体を入れて止められていました。ゴール前の仕掛けは良いのですが...
スタメンの中で相手をちぎるような突破力を持っていたのは、ペリシッチくらいではないでしょうか。
この人に渡しておけばある程度まで運んでくれる、というような選手がいませんでした。
3.ルカクとジェコのポストプレイの違い
前節を見てジェコの方がポストプレイは上手いと思っていたのですが、時間を作るようなキープはルカクの方が勝っているかもしれません。
今節のジェコは、フィジカルを使ってボールをキープするようなシーンがありませんでした。
ルカクがやっていた、味方が上がるための時間を作るようなプレイが見られなかったです。
ワンタッチでの落としやフリックなどテクニックはジェコに分がありますが、フィジカル面ではやはりルカクに劣ってしまいますね。
4.ビルドアップの逃げ道がない
ヴェローナがマンマーク気味に中盤を潰したこともあり、インテルはビルドアップ時のパスコースがありませんでした。
コンテ時代であればWBが下がって逃げ道となり、受けたらダイレクトでルカクにはたいて収めてもらう、というパターンがありました。
今節を見る限りビルドアップの決まったパターンはまだ見えなくて、ブロゾビッチが出し所に困っていた印象です。
そんな時エリクセンがいれば、パスを貰える位置に動いて散らしてくれたのですが...
チャルハノールは高めに位置して、たまに下りてダイレクトではたいていましたが、ビルドアップに参加するというシーンはあまり見ませんでした。
ヴェローナのような相手の場合、センシの方がビルドアップがスムーズにいくかもしれませんね。
前半
ローマをCLベスト4に導いた実績のある、ディ・フランチェスコが指揮を執るヴェローナ。
前任のユリッチ監督が愛用したマンマークをこの試合でも採用しました。
インテルのパスコースを潰して、ビルドアップのミスを誘います。
すると、15分にインテルのパスミスから先制点を奪いました。
ハンダノビッチがブロゾビッチに出したボールが少しずれて、イリッチが奪います。
そのままハンダノビッチと1対1になり、ループシュート。ゴールに吸い込まれました。
バレッラがブロゾビッチの方に走ったため、どちらに出すか迷った挙げ句、中途半端なコースにパスしてしまったように見えました。
コンテになってからパス回しに参加する機会が増えたハンダノビッチですが、遂にミスが出ましたね。
最近では安心して見られるようになったのですが、まあ仕方ないです。
その後もヴェローナペースで試合は続きます。
ビルドアップが上手くいかないインテルは、ペリシッチの突破くらいしかチャンスを作れませんでした。
そのまま前半は終了します。
後半
両チーム交代なしのまま始まった後半は、47分に意外な形で同点ゴールが生まれました。
ペリシッチのロングスローをPA内でジェコがそらし、DFの間に入ったラウタロがヘディングでゴール。
ジェコの高さと、ラウタロの嗅覚が活きたシーンでした。
その後も同じパターンでラウタロがボレーを放っていたため、練習していた形なのかもしれません。
66分にはペリシッチとブロゾビッチに代わり、ディマルコとビダルが入りました。
そこから、徐々にパスが回りはじめます。
ラウタロが引いたスペースに、ダルミアンが入りスルーパスを受けたシーンは惜しかったです。
74分にはラウタロに代わり、先日加入が発表されたホアキン・コレアが投入されました。
すると、83分にこの男が大きな仕事をやってのけます。
カウンターからビダルが強烈なスルーパスをダルミアンに送ります。
タッチラインギリギリで収めたダルミアンが、滞空時間の長いクロス。
DFの前に入ったコレアが打点の高いヘディングで、ゴールを決めました。
線は細いのですが、身長188cmと意外とでかいですよね。
ゴール後にラウタロが、ベンチからコレアの下に駆けつけて喜んでいたのが良かったです。チームの雰囲気の良さが窺えました。
貴重な勝ち越し点を奪ったコレアですが、ロスタイムにも追加点を奪います。
PA手前で受け反転して左足のミドル。地を這うようなシュートがゴール右隅に決まりました。
デビュー戦を自らの2ゴールで祝う素晴らしい活躍です。
試合はこのまま終了。1-3で快勝しました。
選手レビュー
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MOMはホアキン・コレア
WhoScored.comによるMOMは、デビュー戦で2ゴールを決めたホアキン・コレアです。
先日加入が発表されたばかりで、ろくにチーム練習もできていないのに素晴らしい活躍でした。
また、投入直後のバレッラへのスルーパスを見ても、チャンスメイク能力も高そうです。
今節はラウタロと交代で入りましたが、この2人のコンビネーションも見たいです。
もしかしたら、ラウタロがインモービレのようなゴールマシンに生まれ変わるかもしれません。
身長もあるため、ジェコとのツインタワーも楽しみですね。
今シーズン初ゴールを決めたラウタロ
蘇寧グループのゴタゴタもある中、残留してくれたエースのラウタロ。
早速、今シーズンの初ゴールを決めてくれました。
シュート5本にインターセプト3つ(どちらもチームトップ)と、攻守に渡って貢献しました。
また、コレアを熱心にインテルに誘っていたようですし、仲が良いのかもしれません。
相性抜群だったルカクが去ってしまいましたが、コレアとの新たなホットラインを築いて欲しいですね。
ボールハンタービダル
前節、地味に1ゴール1アシストを決めているビダル。
今節も勝ち越し点に繋がる、強烈なスルーパスを送っています。
また、ボールハント能力は健在で、途中出場ながらタックル3つを決めています。
昨シーズン後半は怪我で不在だったビダルですが、このパフォーマンスを続けてくれるなら大きな戦力となりそうです。
次節はサンプドリア戦
今節は、内容が悪いながらも何とか勝ちきったインテル。次節は、吉田が所属するサンプドリアと対戦します。
2021年9月12日(日) キックオフです。
代表ウィークを挟むため結構間が空きますね。
この2週間でしっかりと連携を深めて、3連勝して欲しいです。
では!