5試合を戦い4勝1分と上々のスタートを切っているインテル。
今節は、強豪アタランタと対戦しました。
結果の方は、2-2で引き分け。
試合終盤にはインテルのPK失敗、アタランタのゴール取り消しと劇的な幕引きとなりました。
勝ち切りたかった試合ですね。
ハイライト
マッチレポート
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試合データ
WhoScored.comより引用しています。
インテル | アタランタ | |
---|---|---|
得点 | 2 | 2 |
ポゼッション | 49.1% | 50.4% |
シュート(枠内) | 19(6) | 22(5) |
パス(成功数) | 403(315) | 416(330) |
クロス | 19 | 23 |
コーナー | 4 | 11 |
シュートブロック | 6 | 4 |
タックル | 8 | 8 |
一進一退の攻防が続いていました。
前半の立ち上がりはインテルペースでしたが、徐々にアタランタに主導権を握られます。
後半の選手交代を機にインテルが息を吹き返しますが、結果はドローに終わりました。
個人的なレビュー
個人的なゲームのポイントをまとめます。
ポイント
- バレッラとラウタロのホットライン
- ビルドアップへの参加を増やしたチャルハノール
- 流れを変えたディマルコとバレッラ
- 止まらない失点
- PKキッカー問題
- 試合を止めまくる審判
1.バレッラとラウタロのホットライン
この試合の先制点は、開始5分に生まれました。
バレッラがアーリー気味のクロスを送り、飛び出したラウタロがボレーで合わせて先制です。
サンプドリア戦でも、バレッラのクロスからラウタロが左足で合わせるゴールがありました。
今シーズンのラウタロはすでに4ゴール決めていますが、全てワンタッチでのゴールです。
中には難しいボールも多く、ワンタッチゴーラーとしての才能が開花しています。
2.ビルドアップへの参加を増やしたチャルハノール
アタランタはハイプレスでビルドアップを潰そうと狙っていましたが、そこまでインテルにバタつく様子は見られませんでした。
1つの要因としては、チャルハノールが積極的に下りてきて、ビルドアップの逃げ道となっていたのがあります。
また、守備に奔走する姿も見えて、今までと違う意識で試合に臨んでいる様に見えました。
(失った時に不貞腐れて、守備に走らないシーンがあったのが気になりますが...)
初戦の活躍以降は目立った活躍ができていませんが、徐々にチームにフィットしてきているようです。
3.流れを変えたディマルコとバレッラ
アタランタにリードを許す中、57分にディマルコとベシーノが投入されました。
ディマルコが左のCBに入り、バレッラが左のインサイドハーフにポジションを代えます。
そこから、インテルの攻撃が活性化し始めました。
バレッラが左サイドで次々とチャンスを作ります。特にカットインしてからの右足クロスは、2回決定的なチャンスとなっていました。
そして、2点目が生まれます。
バレッラが左サイドで溜めている間にペリシッチが外を走り、DF2人を引きつけます。
その空いたスペースにディマルコが侵入してシュート。こぼれ球をジェコが押し込みました。
ディマルコはPKを外してしまいましたが、交代で流れを変えてくれました。
4.止まらない失点
昨シーズンと比べて得点力はアップしたように見えるインテルですが、失点が止まりません。
公式戦7試合を戦い8失点で、クリーンシートが1試合のみとなっています。
昨シーズンと比べると、守備の強度が落ちているようです。
今節も2失点しており、失点シーンでの寄せの甘さが気になりました。
マリノフスキーの左足が危険なことは分かっていたはずですが、6本ものシュートを打たせておりその内2本が失点に繋がりました。
シーズン通して安定した成績を残すには守備の安定感が必須となるため、早めに改善したいポイントです。
5.PKキッカー問題
終了間際に獲得したPKですが、絶好のチャンスでキッカーを務めたのがディマルコでした。
キック精度が高いので理解は出来るのですが、あの場面で蹴るには気持ちが強すぎたようです。
力んでしまい、クロスバーに当ててしまいました。
ここ2シーズンはルカクがPKを全て決めてきましたが、不在の影響がここにも表れそうです。
どうやらジェコはPKの成功率が低いようですし、ラウタロも以前PKを外していた気がします。
個人的には、気持ちが強く技術も高いバレッラが無難な気がします。
6.試合を止めまくる審判
主審を務めたファビオ・マレスカですが、開始4分にマリノフスキーに出したイエローカードを始め、試合を通じて両チームに8枚のカードを出していました。
倒れてアピールしたらすぐに笛を吹き、試合を止めていました。
アタランタが激しいマークをあまりしなかった理由もここにありそうです。
試合は面白かっただけに、ジャッジが残念でした。
前半
キックオフからアタランタは、積極的なプレスを掛けていました。
対するインテルは慌てることなくプレスをいなし、早い時間に先制点を奪います。
バレッラのアーリークロスに、ラウタロが右足のボレーで合わせてゴール。
スネに当たったように見えましたが、素晴らしいコースに決めてくれました。
インテルのビルドアップに慣れてきたアタランタが、徐々にチャンスを増やしていきます。
同点弾が決まったのは、30分でした。
サパタのヒールがこぼれてマリノフスキーに渡ります。
PAの外から左足でミドルシュート。ハンダノビッチが横っ飛びするも、ゴール右隅に決まりました。
シュクリニアルの寄せが甘かったですね。ドリブルで抜かれることを恐れたのでしょうか。
勢いに乗るアタランタが、38分に追加点を奪います。
浮いた位置でマリノフスキーがボールを受けて、PA外からミドルシュート。
ハンダノビッチがセーブするも、こぼれ球をトロイに押し込まれました。
マリノフスキーが持った時に、慌ててデ・フライがマークにいきましたが一歩遅かったようです。
逆にデ・フライが上がったスペースにトロイが入って、こぼれ球を押し込まれました。
ブロゾビッチがサイドに釣り出され、マリノフスキーが空いたためデ・フライがマークせざるを得ないシーンでした。
CBトロイの上がりに対して、マークする選手が曖昧だったことが失点に繋がりましたね。
チャルハノールが下がってくれれば良かったんですが...
アタランタにリードを許したまま、前半終了です。
後半
後半に入っても、アタランタのペースは続きます。
FKからマリノフスキーのシュートが、ポストに当たるシーンもありました。
流れを変えたいインテルは、57分に3枚の交代カードを切ります。
そこから徐々にチャンスを増やしていき、71分に同点弾を奪いました。
左サイドでバレッラが溜めて、インナーラップしたディマルコにパス。
シュートはムッソに弾かれますが、こぼれ球をジェコが押し込みました。
同点弾の勢いそのままにインテルが追加点を狙います。
そして、絶好機が訪れました。
ダンフリースのクロスをクリアする時に、デミラルが手で触ってPKの判定。
キッカーはディマルコでしたが、クロスバーに当ててしまいました。
絶体絶命のピンチを脱したアタランタが、幻のゴールを決めます。
ハンダノビッチがライン際でクリアしたボールを繋がれ、途中出場のピッコリがPA内で反転してシュート。
何とかハンダノビッチが触りますが、ゴールに吸い込まれてしまいました。
しかし、ここでVARのチェック。
ハンダノビッチがクリアした際に、ボールがラインを割っていたということでゴールが取り消しとなりました。
インテルは救われましたね。
終盤にドラマがありましたが、このまま試合終了。
勝点を分け合う結果となりました。
選手レビュー
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MOMはマリノフスキー
WhoScored.comによるMOMは、マリノフスキーでした。
強烈なミドルシュートで先制。2点目もマリノフスキーのミドルから生まれたゴールです。
キーパス数はバレッラと並ぶ5本。シュート6本(枠内3本)は両チーム通じてトップの数字です。
セットプレイのキッカーも務め、ポストに当たる惜しいシュートもありました。
パブゴメスが去ってもアタランタが強さを維持しているのは、この人がいるからかもしれませんね。
チャンスを作り続けたバレッラ
先制点をアシストしたバレッラですが、左サイドに移ってからの活躍は眼を見張るものがありました。
カットインしてからのラストパスは極上で、決定機に繋がるボールを送り続けていました。
利き足と逆サイドで、カットインしてチャンスを作るような役割も良いですね。
インテルでも代表でも右のインサイドハーフが主戦場でしたが、左サイドでも新境地を開けそうです。
対角にはジェコがいますし、ラツィオのルイス・アルベルトの様なアシストを量産する姿が見れるかもしれません。
ジェコ対デミラル
この試合のデミラルは、ジェコをよく抑えていました。
デミラルの空中戦勝利数は7回で、断トツの数字です。逆にジェコは9回戦って2回しか勝てていません。(対デミラルだけの数字ではありませんが)
数字だけ見ると制空権はデミラルが握っていました。
ロメロの抜けた穴をしっかりとカバーしているようです。
ユベントス→アタランタというルートが確立しつつありますね。
ただ、ジェコもしっかりとゴールを決めていますしPKも獲得しているため、五分五分の戦いでした。
次はシャフタール・ドネツク戦
過密日程が続きますが、次はCLでシャフタール・ドネツクと対戦します。
レアル・マドリード戦を落としているため、ここは勝ちきりたい試合です。
2021年9月29日(水) AM1:45キックオフです。
主力を休ませられないのが心配ですが、踏ん張って欲しいところです。
では!