試合前日にスペツィアがミランを2-0で倒したため、インテルが今節勝てば首位という状況でした。
こういう時のインテルは、お付き合いして勝てないことが多いため非常に不安です。
CLグループステージ最終節、先日のサンプドリア戦、ウディネーゼ戦もそうでした。
しかも今節は、難敵ラツィオです。
しかし結果は、3-1の勝利でした!!
見事首位浮上です。次節のミラノダービーが、天王山になりそうですね。
ハイライト
マッチレポート
試合データ
WhoScored.comより引用しています。
インテル | ラツィオ | |
---|---|---|
得点 | 3 | 1 |
ポゼッション | 35.3% | 64.7% |
シュート(枠内) | 12(7) | 14(6) |
パス | 399 | 731 |
クロス | 5 | 33 |
コーナー | 4 | 0 |
シュートブロック | 3 | 4 |
タックル | 13 | 16 |
データから見ると、カウンターに徹したインテルが、効率よく得点を奪ったことがわかります。
また、守備陣がラツィオのクロスをことごとく弾き返していますね。
気合の入ったインテル
この試合では終始、インテルの選手から気合いを感じました。
絶対首位に立つという気持ちが、プレーに現れていた様に見えます。
特に驚いたのが、ラウタロ、ペリシッチ、エリクセンです。
ペリシッチ、エリクセンは、不遇のシーズンを過ごしていましたが、この試合は最高のパフォーマンスでした。
ラツィオは、高い位置からプレスを掛け、主導権を握ろうとしていました。FW2人で、ブロゾビッチのパスコースを切りサイドにボールを出させる守り方です。
インテルはWBがしっかり引いて、裏にスペースを与えないようにしていました。
特にペリシッチは守備意識が高かったです。バストーニが上がった際、その穴をしっかり埋めて、相手のカウンターを未然に防いでいました。
スピードのあるラッツァーリをよく抑えてくれていましたね。1つだけあった裏抜けも、ハンダノビッチの飛び出しで、事なきを得ています。
最初のビッグチャンスも、ペリシッチが関与しています。デ・フライのロングフィードに抜け出したペリシッチがダイレクトで折り返し、ラウタロのミドルシュートに繋げました。
すると、22分に得点が生まれます。ラウタロが獲得したPKを、ルカクがしっかりと決めてくれました。
PK獲得までの流れがとても綺麗でしたね。前の記事で、左サイドが弱いと指摘したのを、謝りたいくらいです。
ペリシッチがバストーニに戻し、ダイレクトでブロゾビッチにパス。少しスペースが空いたので前を向き、サイドから引いてきたエリクセンにパス。
そこからダイレクトで、エリクセン→ルカク→ラウタロと繋ぎ、完全に抜け出します。
焦ったフートが後ろからスライディングし、PKです。左サイドの全員が絡んだ良い攻撃でしたね。
前半終了間際にも、得点が生まれます。きっかけは、ペリシッチの守備でした。
レイナからラッツァーリへのパスをカットし、ラウタロに渡します。キープには失敗しますが、こぼれ球にブロゾビッチがスライディング。相手に当たり、前線にいたルカクに渡りました。ダイレクトで右足を振り抜き、ゴールです。
最初はオフサイドの判定でしたが、確認の結果得点が認められました。ペリシッチ、ブロゾビッチの守備が生んだゴールですね。
不運な失点も
インテルは、後半も良い入りを見せます。
相手のボールをことごとくカットし、チャンスにつなげていました。エリクセンは、相手のパスを読むのがうまいですね。
そして、相手のパスミスからビッグチャンスが生まれました。
アチェルビがパローロに戻したボールがずれ、ラウタロへのスルーパスのような形になります。
相手が追いついてきたところで、フリーとなっていたハキミにパス。しかし、トラップが大きくなってしまいシュートブロックされてしまいました。
1点モノの惜しいシーンでした。
ラツィオにボールを持たれるも、危なげなくしのいでいたインテルですが、不運な形で失点してしまいます。
ミリンコビッチ・サビッチのFKが、エスカランテに当たりゴールに吸い込まれました。ハンダノビッチも逆を突れてしまい、ノーチャンスです。
仕方のない失点ですね。
しかし、インテルもすぐさま点を取り返します。
デ・フライが相手ボールをカットし、ブロゾビッチに渡ります。走り出していたルカクにスルーパスし、パローロと1対1に。
スピードとフィジカルで振り切り、並走していたラウタロにパス。ガラ空きになったゴールに流し込みました。
このシーンは、ルカクの突破が凄すぎて、思わず笑ってしまいました。2ゴール1アシストの大活躍でMOMにも選ばれています。
ラツィオの息の根を止めたインテルは、その後の攻撃もシャットアウトします。
3-1で見事完勝しました。
選手レビュー
MOMルカク
2ゴール1アシストと、全ての得点に絡み、見事インテルを勝利に導きました。
特に3点目のアシストは、圧巻ですね。ルカクにスペースを与えると、1人では止められないのではないでしょうか。
また、PK成功率が高いのも、頼りになります。インテルに来てからのPKは、全て成功させている気がします。
WBにハマってきたペリシッチ
シーズン当初、ペリシッチをFWで使ったりと、起用方法に悩んでいた印象があります。
WBでは中に入り過ぎたりして、窮屈になってしまう場面もよく見かけました。
しかし、この試合はWBで見事な仕事をしてくれましたね。
WhoScored.comのデータを見ると、キーバス4本(チーム1位)、クリア5回(3位)、インターセプト3回(2位)と、好守に貢献していることが分かります。
2点目もペリシッチの守備から始まりました。
このパフォーマンスができるなら、左WBのファーストチョイスはペリシッチになりそうですね。
最近では、ドリブル突破も見られるようになったので、アシストも見たいです。
インテルに順応してきたエリクセン
ミラノダービーで決めたFK以降、徐々に出場機会を増やしているエリクセンですが、この試合は素晴らしいパフォーマンスでした。
特に、守備に慣れてきた印象があります。
最近、イタリア語を覚えているらしく、味方とのコミュニケーションが取れるようになったおかげでしょうか。イタリア語習得を勧めた、ルカクを始めとするチームメイトに感謝ですね。
また、転ばされても抗議せず、すぐに立ち上がって守備をする姿は好印象でした。
カウンター時もしっかり走り、数的優位を作り出していましたね。常に危険な位置へのパスを狙っているため、見ていて楽しい選手です。
移籍してきて1年経ち、ようやく順応してきました。嬉しい限りです。
守備に奔走するラウタロ
この試合のラウタロは素晴らしい出来でした。
特に守備に走り回っていたのが、印象的です。GKまでプレスしロングボールを蹴らせた後、相手CBまで全力でプレスバックしていたのを見て、この試合にかける思いが伝わってきました。
また、PK獲得と3点目のゴールを奪っています。キーパスも2本出しており、チームの勝利に貢献しました。
3点目を決めた後、ベンチに駆け寄って皆で喜んでる姿は胸が熱くなりました。コンテが一番喜んでいて、微笑ましかったです。
次節はミラノダービー
見事首位に浮上したインテルですが、次節はミラノダービーです。
負けたら首位が入れ替わるため、絶対に落とせません。勝った方が勢いに乗り、スクデット獲得に大きく近づくでしょう。
2021/2/21 (日) 23:00 キックオフです。
前半戦の借りを返して欲しいですね!
では!