エリックソンの死について、元監督のファビオ・カペッロはガゼッタ・デッロ・スポルトに次のように語った。
「よく相手だったが、決して敵ではなかった。特にローマ時代には白熱の戦いを繰り広げた。私はローマのベンチに座り、彼はラツィオのベンチにいた。
しかし、スベン・ゴラン・エリクソンを思い浮かべると、彼をライバルとは決して思わなかった。むしろ、彼との最も美しい思い出は、サッカーとは無関係だ。
ある夏、妻と一緒にポルトガルで休暇を過ごしていた時、スヴェンが私を彼のカスカイスの家へ招待してくれた。海から200メートルの素晴らしい場所で、素晴らしい眺望だった。エリクソンはそこを、すべてイタリア製の高級家具で飾っていた。彼は間違いなく、クラスのある男だった。
その午後、私たちは初めてサッカー以外の話をした。家族、海、人生のあれこれだ。とても素敵なひとときで、今もその記憶を大切にしている」
「もちろん、数々の試合の思い出もある。スベンは母国のヨーテボリ、ポルトガルのベンフィカで素晴らしい成績を残し、イタリアに来た。彼は監督としても、勝利だけでなく、偉大な人物だった。彼のサンプドリアとラツィオは強く、見ていて楽しいチームだった。
そして、ピッチの内外で、彼は私がよく知っていたニルス・リードホルムを思い出させた。エリクソンはバロンの教えを受け、サッカーのコンセプトだけでなく、紳士的な発言、洗練された振る舞い、相手チームや審判に対する典型的スウェーデンの礼儀正しさを持っていた。
彼については悪く言えなかった。実際、あの緊張した時代、ローマとラツィオは常に勝つために戦っていたが、彼から場違いな言葉が出たことは一度もなく、彼に対して場違いな言葉が出たことも一度も覚えていない。あの悪名高いローマのラジオ局ですら、エリクソンという紳士について論争を巻き起こすことはできなかった。それは不可能だった」
「もし、スヴェンが監督をしていたチームと対戦した特定の試合を選ぶとしたら、迷わず、1999年11月21日の首都での最初のダービーを選ぶ。私は、ミハイロビッチがプレーしていたエリアを利用しろと選手たちに指示して試合に備えた。シニシャは攻撃に優れていたが、そうすることでラツィオは時折守りが手薄になることがあった。この直感は当たり、試合を支配し、4-1で勝利を収めた。ローマの選手たちの興奮を想像してほしい。
しかし、シーズン終了時には、喜んだのはスヴェンだった。彼の素晴らしいラツィオがスクデットを獲得し、私たちは6位で終わった。幸いなことに、私たちは翌年に巻き返し、三色旗を街に残留させたが、黄色と赤に染めた。実際、エリクソンと私は共通点がある。ローマにスクデットをもたらした最後の2人の監督だ。だから、これからもスヴェンのことを笑顔で思い出す。さよなら、偉大な紳士。
引用元 : Capello: “Eriksson, avversari spesso rivali mai. Un uomo di classe, grandi derby con lui”
