2018年12月、インテルはユベントスのゼネラルディレクターを務めていた、ジュゼッペ・マロッタをCEOに迎えました。
就任して半年後にはコンテを招集し、2020-21シーズンに11シーズンぶりのスクデットをもたらしました。
短期間でインテルを立て直したマロッタですが、どのようなキャリアを歩んできたのでしょうか。
詳しく紹介していきます。
経歴
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※一番左がマロッタCEO
キャリアスタートは19歳
少年時代、当時セリエBのヴァレーぜの熱狂的なファンだったマロッタは、その熱意を買われてクラブのボールボーイとなります。
その仕事ぶりから、19歳には下部組織の強化責任者となりました。
翌シーズンには同クラブのゼネラルマネージャーとなり、13年に渡りその職務を務めました。
それ以降はクラブを転々として、手腕を発揮。
2002年にはサンプドリアに引き抜かれ、クラブをすぐさまセリエAに昇格させると、2009-10シーズンにはCL出場権獲得に導きました。
ユベントスで築いた黄金期
数々のクラブで結果を残してきたマロッタは、53歳にしてユベントスのゼネラルマネージャーに就任します。
就任2年目にはスクデット獲得を果たし、9連覇を達成することになるユベントスの黄金期を築きました。
フリーで獲得したポグバを1億ユーロ(約130億円)でマンチェスターUに売却するなど、自身の目利きが確かなものであることも証明しています。
しかし2018年10月に、マロッタはユベントスとの契約を解除。
一部報道では、クリスティアーノ・ロナウドを獲得したクラブとの、補強方針の違いが原因であると見られています。
インテルのCEOに就任
ユベントスを去った翌日、インテルのオーナーであるスティーブン・チャンはマロッタにオファーを送りました。
そして、2018年12月にインテルのCEOに就任。かつてユベントスで苦楽を共にしたコンテを召集し、2020-21シーズンにはインテルに11シーズンぶりのスクデットをもたらしました。
しかし、2021年夏にオーナーの経営不振によるコンテの電撃退任、主力の売却など数々の苦難に見舞われます。
その中でもマロッタは、少ない資金で最善を尽くしてくれました。
ラツィオからシモーネインザーギを獲得すると、ローマからジェコ、ラツィオからコレア、PSVからダンフリース、ミランからチャルハノールを補強して戦力低下を最小限に抑えました。
主な獲得選手
マロッタと言えば、フリーで獲得したポグバを130億円でマンチェスターUに返却したのが有名です。
それ以外にも、数々の選手を獲得し輝かせてきました。
過去の獲得選手達が以下になります。
サンプドリア時代
ユヴェントス時代
2010-2011 国籍 選手名 移籍金 レオナルド・ボヌッチ 1550万ユーロ ファビオ・クアリャレッラ 1500万ユーロ ミロシュ・クラシッチ 1500万ユーロ シモーネ・ペペ 1000万ユーロ マルコ・モッタ 500万ユーロ マルコ・ストラーリ 450万ユーロ ホルヘ・マルティネス 1200万ユーロ アルベルト・アクィラーニ レンタル移籍 アレッサンドロ・マトリ 1800万ユーロ アンドレア・バルツァッリ 30万ユーロ
2011-2012 国籍 選手名 移籍金 アンドレア・ピルロ 自由移籍 レト・ツィークラー 自由移籍 ミケーレ・パツィエンツァ 自由移籍 アルトゥーロ・ビダル 1250万ユーロ ミルコ・ヴチニッチ 1500万ユーロ ステファン・リヒトシュタイナー 1000万ユーロ エマヌエレ・ジャッケリーニ 725万ユーロ エルイェロ・エリア 900万ユーロ シモーネ・パドイン 500万ユーロ マルコ・ボリエッロ レンタル移籍 マルティン・カセレス 950万ユーロ ワシム・ブーイ 非公開
2012-2013 国籍 選手名 移籍金 ルシオ[要曖昧さ回避] 自由移籍 ポール・ポグバ 自由移籍 ニコラ・レアーリ 380万ユーロ マノロ・ガッビアディーニ 550万ユーロ・共同保有 アルベルト・マージ 200万ユーロ クワドォー・アサモア 1800万ユーロ マウリシオ・イスラ 1300万ユーロ リッチモンド・ボアキエ 400万ユーロ・共同保有 ニクラス・ベントナー レンタル移籍 フェデリコ・ペルーゾ 580万ユーロ ニコラ・アネルカ レンタル移籍
2013-2014 国籍 選手名 移籍金 フェルナンド・ジョレンテ 自由移籍 カルロス・テベス 1200万ユーロ アンジェロ・オグボンナ 1200万ユーロ シモーネ・ザザ 350万ユーロ パブロ・ダニエル・オスヴァルド レンタル移籍
2014-2015 国籍 選手名 移籍金 キングスレイ・コマン 自由移籍 ロベルト・ペレイラ 1500万ユーロ アルバロ・モラタ 2000万ユーロ パトリス・エヴラ 200万ユーロ ロムロ レンタル移籍 ステファノ・ストゥラーロ 500万ユーロ アレッサンドロ・マトリ レンタル移籍
2015-2016 国籍 選手名 移籍金 サミ・ケディラ 自由移籍 ネト 自由移籍 パウロ・ディバラ 3200万ユーロ ダニエレ・ルガーニ 300万ユーロ マリオ・マンジュキッチ 1900万ユーロ アレックス・サンドロ 2600万ユーロ エルナネス 1100万ユーロ フアン・クアドラード 3000万ユーロ マリオ・レミナ 900万ユーロ ロランド・マンドラゴラ 600万ユーロ
2016-2017 国籍 選手名 移籍金 ダニエウ・アウヴェス 自由移籍 ミラレム・ピャニッチ 3200万ユーロ マルコ・ピアツァ 2300万ユーロ ゴンサロ・イグアイン 9000万ユーロ メディ・ベナティア 2000万ユーロ トマス・リンコン 800万ユーロ マッティア・カルダラ 1500万ユーロ リッカルド・オルソリーニ 600万ユーロ
2017-2018 国籍 選手名 移籍金 ロドリゴ・ベンタンクール 950万ユーロ ドウグラス・コスタ 4600万ユーロ ヴォイチェフ・シュチェスニー 1200万ユーロ マッティア・デ・シリオ 1200万ユーロ フェデリコ・ベルナルデスキ 4000万ユーロ ブレーズ・マテュイディ 2000万ユーロ ベネディクト・ヘーヴェデス レンタル移籍
2018-2019 国籍 選手名 移籍金 エムレ・ジャン 自由移籍 マッティア・ペリン 1200万ユーロ ジョアン・カンセロ 4040万ユーロ クリスティアーノ・ロナウド 1億ユーロ レオナルド・ボヌッチ 3500万ユーロ インテル・ミラノ時代
2018-2019 国籍 選手名 移籍金 セドリック・ソアレス レンタル移籍
2019-2020 国籍 選手名 移籍金 ディエゴ・ゴディン 自由移籍 ニコロ・バレッラ 3500万ユーロ ステファノ・センシ 2200万ユーロ ヴァレンティノ・ラザロ 2200万ユーロ ロメル・ルカク 7700万ユーロ アレクシス・サンチェス 自由移籍 クリスティアーノ・ビラーギ レンタル移籍 ビクター・モーゼス レンタル移籍 アシュリー・ヤング 自由移籍 クリスティアン・エリクセン 2000万ユーロ
2020-21 国籍 選手名 移籍金 アクラフ・ハキミ 4000万ユーロ アレクサンダル・コラロヴ 150万ユーロ アルトゥーロ・ビダル 100万ユーロ マッテオ・ダルミアン 250万ユーロ
2021-22 国籍 選手名 移籍金 ハカン・チャルハノール 自由移籍
今後も末永い活躍を期待
インテルの現オーナーである蘇寧グループはかなりの経営危機に瀕しており、数年以内でのオーナー交代が有力視されています。
もしそうなったとしても、新オーナーにはマロッタを残して欲しいですね。
マロッタが抜けたユベントスの凋落を見ていると、フロントがいかに大事であるかが分かります。
今後もマロッタには、末永くインテルで活躍して欲しいですね。
では!
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