「ドッピエ・カーヴェ(ダブルカーブ)」事件の捜査でインテルとミランが受けるリスク
スポーツ新聞「コリエーレ・デロ・スポルト」は、水曜日の事態の進展後の状況について報じた。
「昨日午前、検察資料がローマに到着した。デジタルデータなので、かんたんに扱えるが、これを冊子にすると、連邦検察局があるカンパーニア通りにある建物の一部屋が必要になりそうだ。ミランと反マフィアの捜査で作成された1万2000ページに及ぶ文書のためだ。」
捜査の焦点は、インテルとミランとそれぞれの組織的なサポーターとの関係にある。サポーターは犯罪組織に巻き込まれて、サンシーロのチケット販売から駐車スペースの管理まで、ゆすりを行う犯罪組織に加担している容疑だ。
連邦検察局は、選手とカーヴェ(カーブ)のリーダーとの個人的関係(電話や面会)を詳しく調べたいとしている。また、インテルがチャンピオンズリーグのイスタンブールでのマンチェスター・シティとの決勝戦でグループに無料でチケットを配布した件に関しても調査する。
インテルとミランには、捜査対象の選手はいないことに注意が必要である。しかし、資料では両クラブに関する言及が繰り返されている。
資料がFIGC(イタリアサッカー連盟)に到着したことで、正式にこの事件に関するスポーツ捜査が始まった。捜査を急ぐよう求めていたアボーディ大臣は、「サッカー界はこれを軽視しない姿勢を示す必要がある」と述べた。
しかし、連邦検察官のキネは、捜査のための資料が届くまで調査を始めるわけにはいかなかった。今年10月1日にはすでに資料の提出を求めていた。
検察官は徹底的に調査を進めてきた。逮捕者が出た後も数週間かけて状況を再構築し、証言を集め、捜索を行った。資料は捜査を終えてから連盟に送付された。
キネは資料がなくても捜査を始めることはできたのか?もちろん、できたはずだ。しかし、捜査を開始してから60日以内(40日間の延長とさらに20日間の延長が可能)に捜査を終える必要があり、十分な情報が揃っていない状態で捜査を進めるのは得策ではない。
ミランでは、インテルの副会長であるザネッティとインザーギ監督にチケット販売について聴取した。また、選手のカランギュルにも、ウルトラズのリーダーであるフェルディコとベッロッコ(暗殺済)との関係について尋問した。もう一方のミランでは、経営責任者であるファーラニとキャプテンのカラブリアが、逮捕者の1人でカーヴァ・スドのリーダーであるルッチと会っていたことがわかっている。全員が脅迫や圧力を受けたことはないと語っている。
8人の専門家からなる連邦チームは、資料を精査した後、尋問を行う。
インテルとミランは、この事件では被害者とみられているが、それでも制裁を受ける可能性がある。関連する問題については、スポーツ司法法第25条に規定されている。「クラブは、資金的援助やその他の利益を提供して、組織化されている、またはされていない自身のサポーターグループを設立および維持することを禁じられる。」また、第27条では、「試合の入場券の譲渡」についてより詳しく述べている。責任は問われず、罰金や失格の可能性がある。
2017年には、ウルトラズとの関係が問題となり、アンドレア・アニェッリは10万ユーロの罰金、ユベントスは60万ユーロの罰金を科された。しかし、この事件ではさらに深刻な事態になる可能性もあり、順位の減点処分が検討されている。減点は、4条(選手への忠誠心、誠実性、正直さの義務付け)または6条(会長など、組織の最高レベルを代表する者の行為に対するクラブの直接的責任)に基づき科される可能性がある。
引用元 : Inter, Milan e gli ultras: la FIGC apre l’inchiesta. Ecco cosa rischiano i club