コンテの電撃退任により、後任探しが急務になったインテル。
以下の条件を満たす監督を探す必要が出ました。
条件
- コンテの戦術をある程度踏襲できること
- インテルの経済状況に理解があること
- 夏の移籍市場で何人かの主力売却を容認できること
そこで白羽の矢が立ったのが、ラツィオを率いていたシモーネ・インザーギです。
コンテと同じ3-5-2の使い手ですし、ローマという難しい環境の中で結果を出し続けていました。
そこで今回は、インテルの新監督となったインザーギの経歴を振り返っていきます。
ラツィオ一筋20年
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1999年の夏、選手として加入してからラツィオ一筋でプレイ。
引退後もインテルの監督になるまで、ラツィオの指揮官として留まり続けました。
兄は世界的にも有名なフィリッポ・インザーギです。
現役時代
故郷のクラブであるピアチェンツァでの活躍が認められ、1999年の夏にラツィオに加入しました。
その年にコッパ・イタリアとセリエA優勝に貢献しています。そして、2010年にユニフォームを脱ぎました。
キャリア通算成績は306試合83ゴールです。A代表でも3試合プレイ経験があります。
監督時代
現役引退後すぐに、ラツィオのユースチームの監督になりました。
そこで長い下積み経験を経て、2016年4月に成績不振で解任されたステファノ・ピオリの後釜として、トップチームの監督になっています。
シーズン終了までの7試合で指揮を取りました。
翌2016-2017シーズンは、ラツィオがマルセロ・ビエルサを招聘しますが、わずか2日で退任を発表。その後釜として、再びラツィオの指揮官になりました。
今夏にインテルの監督となるまで、4シーズン近くラツィオの監督を務めています。
監督としての成績
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ユース
ラツィオのアッリエービ(U17)の指揮官として、シモーネ・インザーギの監督キャリアはスタートしました。
そこで結果を出して、2013-14シーズンからプリマヴェーラ(U20)の監督を努めることに。
同カテゴリで、コッパ・イタリアを2回制覇しました。
2014-2015シーズンはリーグ戦でもファイナルラウンドに進出。惜しくも決勝で破れてスクデット獲得は逃しましたが、監督としての才能の片鱗を見せました
トップチーム
2015-2016シーズン
前述の通り、シーズン終盤にトップチームの監督に就任しています。
ピオリが解任されるまで3ヶ月近く勝ちがなかったのですが、初戦を3-0で快勝しました。
しかし、最終的にセリエAを8位で終えています。
2016-2017シーズン
ビエルサにその座を奪われかけますが電撃退任により、再びインザーギが指揮を取ることになります。
新加入のインモービレが23得点をあげる活躍もあり、リーグ戦を5位で終えELの出場権を獲得しました。
最終節、インテルとの直接対決で敗れ惜しくも5位に転落しています。
2018-2019シーズン
このシーズンは、コッパ・イタリア優勝を果たしています。
ただ、リーグ戦は奮わず8位でシーズンを終えました。
2019-2020シーズン
ラツィアーレにとって希望に満ちたシーズンとなりました。
中盤戦では11連勝を達成して、首位のユベントスに肉薄。優勝も見えるシーズンでした。
しかし、コロナウィルス蔓延によりリーグ戦は一時中断。
期間を空けて再開されましたが、コロナ前の調子を維持できず取りこぼしが増えていきました。
最終的に3位でシーズンを終え、CL出場権を獲得しています。
2020-2021シーズン
CLとリーグ戦の二足のわらじとなりました。
CLでは、ドルトムント、クラブ・ブルージュ、ゼニトと同組になりますが2位で決勝トーナメント進出を決めています。
1回戦でバイエルン・ミュンヘンと当たり、惜しくもベスト16で敗退。
リーグ戦は、昨シーズンの勢いが感じられず6位フィニッシュとなりました。
インザーギが育でた選手達
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シモーネ・インザーギの下で成長を遂げ、多数のビッククラブからも注目を集めている選手達を紹介していきます。
インモービレ
トリノでブレイクして、海外に挑戦。
しかし、ドルトムントとセビージャで思うように結果が出ず、2016年7月27日に875万ユーロでラツィオへ移籍しました。
移籍初年度からリーグ戦23ゴールを上げて、インザーギの下で復活を果たしました。
2017-2018シーズンは、29ゴールを決めイカルディと共にセリエAの得点王に輝いています。
翌シーズンは15ゴールと奮わなかったものの、2019-2020シーズンは37試合で36ゴールを上げて、イグアインが持っていたセリエA最多得点記録に並びました。
また、このシーズンの欧州最多得点者となりゴールデンシューも獲得しています。
2020-2021シーズンは、リーグ戦20ゴールを記録。ユーロ2020では、イタリア代表の主力として優勝に貢献しました。
現在の市場価格は、3800万ユーロ。セリエA通算で、260試合155ゴール42アシストを記録しています。
ルイス・アルベルト
リヴァプールで不遇のシーズンを過ごしていましたが、2016年8月31日に400万ユーロでラツィオが獲得しました。
現在の市場価値は4500万ユーロと獲得時の10倍に跳ね上がっています。
インザーギの下でいかに飛躍したかが分かりますね。
ポジションは左のインサイドハーフで、攻守に渡って貢献。
セリエAの140試合で31ゴール30アシストを記録しています。
ミリンコビッチサビッチ
2015年の8月6日に、ヘンクから400万ユーロでラツィオが獲得。
一時期はポグバ以上の選手と噂され、市場価格は最高で9000万ユーロにまで昇りました。
現在は、コロナの影響もあり7000万ユーロになっています。
ポジションは右のインサイドハーフで、身長が191cmとかなり大柄です。
セリエAの194試合で37ゴール29アシストを記録しています。
デ・フライ
2014年の7月30日に、フェイエノールトから600万ユーロでラツィオが獲得。
2018年7月1日にフリートランスファーでインテルに移籍しています。
インテルでも絶対的な主力として活躍し、現在の市場価格は5000万ユーロになっています。
的確な読みとカバーリングでDFラインを統率。正確なロングフィードでチャンスメイクも担える、欧州トップクラスのDFです。
インテリスタとして期待すること
蘇寧グループの経営悪化により、財政緊縮を余儀なくされているインテル。
正直、セリエAの連覇は厳しいでしょう。
上位陣で唯一指揮官交代のなかったミラン、名称アッレグリが復帰したユベントスはどちらも脅威です。
インザーギが退任したラツィオはサッリ、ガットゥーゾの代わりにスパレッティを招聘したナポリ。
そして、インテル3冠の立役者であるモウリーニョは、ローマの監督に就任しました。
どのチームも侮れません。
現実的に考えて、CLベスト16、セリエAはCL出場権確保が目標になるでしょう。
これを達成してくれれば、個人的には満足です。
シモーネ・インザーギ新監督の手腕に期待しましょう!
では!
※当記事は以下のサイトを参考にしています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
https://www.transfermarkt.com/
https://www.soccer-king.jp/media/wsk