ロドリのサッカーへの愛
マンチェスター・シティのスペイン人ミッドフィルダー、ロドリが、The Player Tribuneへの長い手紙で、サッカーへの情熱について語った。その中で、当然ながら2023年6月のチャンピオンズリーグ決勝でインテルの栄光の夢を打ち砕いたゴールを振り返る。「最近のシティでは幸運なことがたくさんあったが、現実ではない。良い時は何も学べず、ただ楽しむだけだ。苦しい時、本当につらい時にこそ、本当に成長できるんだ。2021年のチャンピオンズリーグ決勝でチェルシーに負けた後、家族の待つ小さなエリアに戻ったとき、両親や兄弟を見たときに、本当に何も話せなかったんだ。まるで10歳の時、台所で家族と座っているような気分だった。何も言葉が出なかったよ。ただ、もう二度と同じ気持ちにはなりたくないと思ったんだ。もっと頑張らなきゃいけない。もっと良くなる方法を見つけなきゃいけないって。今はチャンピオンになって世界の頂点に立ち、あの2021年の瞬間について誰も聞いてこない。でも、それは僕の人生で最も重要な瞬間の一つだったんだ。すべての素晴らしい瞬間の背後には、闘争と経験の積み重ねがある。」
ロドリは続ける。「2023年のチャンピオンズリーグ決勝でゴールを決めたときも、「計算」ではなかったんだ。それは、庭でサッカーを始めた頃から20年間サッカーをしてきた中で培ってきた気持ちだった。ベルナルド・シウバがクロスを上げる1秒前、僕はかなり試合から離れていた。テレビの再放送では、僕の姿さえ映っていない。ボールが自分に届く可能性はほとんどなかったんだ。そこで立ち止まるべきだった。でも、僕はペナルティエリアに向かって前に一歩踏み出したんだ。なぜかは分からない。深く考えてはいない。なぜなら、10回中9回、いや100回中99回は、ベルナルドがクロスを上げても、自分のところには来ないからだ。でも、何かがこう言ってるんだ。「今回はそうじゃない」って。僕は一歩踏み出した。ボールが逸れた。あの時一歩踏み出していなかったら、すべては遅すぎたんだ。ボールが自分に向かって跳ね返ってくるのが見えたよ。そして、その時頭に浮かんだことをすべて言える。そこにいる。どうする？思い切り蹴れ、ブンバボーケイ、でもちょっと待て。この試合でのチャンスはこれが最後かもしれない。ねらったらいい。庭でやってるんだ。ボールをネットに放り込めばいい。そこだ。通せ。まさに一瞬で、こうなったのさ。ボールが決まった時、飛び出して行って、サポーターの前で膝をついてスライディングした。そして、その後の最初の考えが、「20分だ。まだ20分だ。ちくしょう。まだまだ長いぞ」だったんだ。これが6番の心境なんだ。20分間は苦しかった。でも、ホイッスルが鳴った。これがずっと追いかけてきた感覚なんだ。喜びは、ゴールを決めたことではなかった。90分間チームとして苦しんで勝ったことで味わえたんだ。サポーターの皆に3冠をプレゼントできたことで味わえたんだ。僕がここに来てからずっと応援してくれてるんだ。シティのスカ―フを巻いた若者の笑顔を見られたことで味わえたんだ。家族を抱きしめて、「やったぜ、くそったれ」と言えたことで味わえたんだ。だから僕はサッカーが大好きなんだ。
引用元 : Rodri ricorda Istanbul: "Il gol all'Inter? Una voce mi ha detto di provarci. Poi ho pensato..."
