CL出場権争いが混沌とする中、インテルは首位を独走中です。残り8試合の内、5勝すれば優勝が決まります。
今節は、CL出場圏内を目指すナポリとの対戦でした。
曲者揃いのメンバーを指揮するのは、熱血漢のガットゥーゾです。インテルが優勝を目指す上で、大きな壁がやってきましたね。
さて、結果は1-1の引き分けでした。
インテルの連勝は11でストップです。2位ミランとの直接対決を制しているため、優勝まで残り7試合で4勝が必要となります。
中下位のチームから、しっかりと勝利をもぎ取って欲しいですね。
ハイライト
マッチレポート
試合データ
WhoScored.comより引用しています。
ナポリ | インテル | |
---|---|---|
得点 | 1 | 1 |
ポゼッション | 56.6% | 43.4% |
シュート(枠内) | 12(1) | 10(2) |
パス | 554 | 404 |
クロス | 15 | 9 |
コーナー | 3 | 3 |
シュートブロック | 2 | 5 |
タックル | 11 | 8 |
どちらもシュートが枠にいきませんでしたね。2チーム合わせて、ポストに何回当てたのでしょうか。
一進一退の攻防
インテルはベストメンバーで臨みました。左WBに関しては、まだ固定されてきませんが。
一時期は、ペリシッチかと思ったのですが、ここ最近は出場機会がありません。今節は好調のダルミアンがスタメンでした。
注目は、クリバリ対ルカクです。お互いフィジカルとスピードを兼ね備えていますし、チームの中心選手です。
2人の出来が、試合結果に大きく影響します。
結果としては、クリバリにうまく抑え込まれた印象です。読みも鋭どく、冷静なプレイでルカクに自由を与えてくれませんでした。
サッリ時代のイメージがあるため、ナポリはパスを繋ぐのが上手い印象があります。ガットゥーゾが監督になっても、そこはあまり変わりませんでした。
危険なスペースでボールを回して、インテル守備陣を混乱させていました。
ただ、基本的にはサイド攻撃がメインです。大きく外に張ったポリターノや、自由に動くインシーニェにボールを渡し、仕掛けさせていました。
オシムヘンは、DFラインを下げさせて、2列目にスペースを与える役割でしょうか。
守備時は、サイドにボールを追い込んで、WBが持った瞬間にプレス。ダイレクトでラフに蹴らせて、ボールを回収していました。
いつもならルカクが高確率で収めてくれますが、相手がクリバリなので、簡単ではありません。
そこで奪われて、ショートカウンターを受けるシーンも何回かありました。
クリバリが強かったとはいえ、ルカクもやられっぱなしではありません。決定機を演出していました。
中盤で受けたルカクがドリブルで持ち出し、周囲の状況を見ながら、ダルミアンが開いた瞬間にパス。
GKと1対1になりましたが、横パスを選択してカットされてしまいました。そこは、打って欲しかったです…
続くCKでは、こぼれ球をブロゾビッチがボレー気味にシュート。ルカクが少し触ってコースを変えるも、クロスバーに嫌われました。
立て続けに決定機を迎えますが、決めきれません。そうなると、相手に流れが渡るのがサッカーです。
PA内に深く侵入したインシーニェが、低いクロスを出します。ハンダノビッチがキャッチしますが、戻ってきたデ・フライと交錯して、ボールがゴールに入ってしまいました。
痛恨のオウンゴールです。ただ、必死に守った結果なので仕方ないですね。
12試合振りに先制点を奪われたインテルは、同点を目指して攻めます。
エリクセンのFKから、ルカクが体に当ててコースを変えますが、今度はポストに嫌われました。
中々、決めきれませんね…
前半終了間際には、ラウタロのキープからスルーパスを出し、バレッラが抜け出して、GKと1対1になりかけます。ただ、トラップが大きすぎて、メレトに止められてしまいました。
この試合、バレッラはボールが足に付いていない印象でした。
前半はリードされたまま終了です。
エリクセンの弾丸ミドル
前半に多くの決定機を作るも決めきれなかったインテル。後半は、点が欲しいですね。
PA内にエリクセンが侵入して、ボールをキープしながら倒されますがPKはありませんでした。
エリクセンは、倒されても抗議せずにプレイを続けようとするため、好感が持てます。
そして、そのエリクセンがインテルを救ってくれました。
ハキミのクロスが流れて、ダルミアンに渡り、再び折り返します。PA外にこぼれたボールを、エリクセンがダイレクトで叩き、ゴール右に突き刺しました。
逆足でしたが、もの凄いシュートを決めてくれました。リーグ戦初ゴールとなります。
コッパ・イタリアのミラノダービーでも決めてくれましたし、大事な試合で仕事をしてくれる男です。
同点としたインテルは、追加点を奪いにいきます。ただ、逆にナポリにチャンスを作られました。
右サイドで得たFKから、ポリターノがクロスを入れ、中の選手が頭で逸します。ゴール目の前でルイスが触りかけますが、ギリギリ届きませんでした。
かなり危ないシーンでしたね。
ポリターノは、ナポリで生き生きしているようですね。スパレッティ時代は主力でしたが、コンテになってからはポジションを失いました。
交代で使っても、焦りからか、ドリブルで突っかけて奪われるシーンを何度も見ました。
ナポリでは、幸せそうで良かったです。
ただ、この試合では大人しくしていて欲しかったです。
PA内から右足で打ったシュートはかなり危険でした。ハンダノビッチが反応できず、クロスバーに当たっています。
お互い点が取れず時間が過ぎていきます。
試合終盤には、デ・フラがスーパープレイで決定機を阻止しました。
突破されて、ジエリンスキがGKと1対1になりますが、デ・フライが後ろからスライディングしてボールを刈り取り、難を逃れました。
最初はPKを取られますが、VARの結果取り消しとなっています。
先にボールに触ってから、相手に足を蹴られていますね。素晴らしい守備でした。
終了間際には、サンチェスのフライパスにハキミが抜け出して、角度が狭い所でGKと1対1になりました。しかし、中への折り返しをチョイスして、マノラスにブロックされます。
ここは打って欲しかったです…
ダルミアンもですが、外してもいいので打って欲しいですね。パスを選択して、失敗される方が萎えます。
最後のプレイで、ハキミとマノラスが口論して、どちらにもイエローが出ました。そして、試合終了です。
1-1で勝ち点を分け合う結果となりました。
選手レビュー
リーグ戦初ゴールを決めたエリクセン
WhoScored.comによる、MOMに輝いたのはエリクセンです。
1点を追いかける苦しい展開の中で、素晴らしいミドルを決めてくれました。
FKでも決定機を演出しています。
正直途中までは、あまり調子良くないのかなと思ってたのですが、勘違いだったようです。
やっと、今シーズンのリーグ戦初ゴールをマークしてくれました。シーズンも残り僅かですが、この調子で得点に絡んで、優勝に導いて欲しいです。
ラウタロの華麗なターン
前半終了間際に、ターンでボールをキープしながらバレッラに出したスルーパスは見事でした。
あのターンは、この試合何度も使っていましたが、最近覚えたのでしょうか? 前から使っていたのか、あまり覚えていません。
ただ、サンチェスが交代で出てきて、同じようにターンでボールをキープしているのを見て、ここから学んだのか?と感じました。
だとしたら、偉大な先輩から技術を盗み、自分の物にしているということです。ラウタロは見るからに、貪欲そうなギラギラした目をしてますからね。
このまま学べる所を学んで、世界を代表するストライカーに成長して欲しいです。
シュート意識の低い両WB
この試合、両方のWBに決定機が一つずつありました。しかし、どちらも中への折り返しを選択して、相手にカットされています。
正直、ああいうプレイが見てて一番萎えますね。打って外してくれた方が、まだ納得できます。
特にハキミは、シュート能力が高いはずなので、もっと積極的に狙って欲しいです。最近ゴールがないのも、意識の問題なのかもしれませんね。
次節はスペツィア戦
リーグ戦の連勝が11で止まったインテル。次節は、スペツィアとの一戦です。
ここから、中下位との対戦が4試合続きますので、全勝して優勝を決めて欲しいですね。
キックオフは、2021/4/22 (木) AM 3:45 です。
今節の引き分けで流れが止まらないよう、気をつけたいですね。
では!