23-24シーズン マッチレポート

【練度の差】23-24シーズン セリエA 第25節 インテル×サレルニターナ

サッカー界では、解任ブーストという言葉をよく耳にします。

成績不振で監督を交代したチームが、しばらく上昇気流に乗ることです。

前節対戦したローマも、デ・ロッシが監督になってから勢いを増していました。

しかし、監督交代が毎回よい方に働くわけではありません。

戦術を選手に落とし込む時間がないため、準備不足のまま試合を迎えることもあるでしょう。

今節インテルが対戦したサレルニターナも、チームとしての練度が不足していました。

フォーメーション

練度の差

  • 練度の差
  • 間延びするブロック
  • 次の試合を見据える
  • ブキャナンのデビュー

練度の差

成績不振でフィリッポ・インザーギ監督を解任した、最下位のサレルニターナ。

今節は、リビラーニ監督の初陣となりました。

その状態でインテルと戦うには、あまりにも準備が不足していたようです。

サレルニターナは、基本フォーメーションが3-4-2-1でした。

ボール保持時の基本線は、ワントップに入ったチャウナへのロングボール一本。

しかしハイプレスを受けた状態でのロングボールが多く、インテルのディフェンス陣は準備万端です。

チャウナの空中戦勝利数は0回と、収まるシーンは皆無でした。

ボール非保持の際は5-3-2となりますが、ここでもインテルとの練度に差がありました。

チャウナがデ・フライ、ディアがチャルハノールを見るというルールはあったようですが、パヴァールとバストーニのマークが曖昧でした。

ミドルゾーンで持った時にプレスをかけてこないため、インテルの両サイドのCBはフリーでボールを運ぶことができます。

ある程度まで運ぶと、インサイドハーフに入ったカンドレーヴァとバシッチが対応に来ますが、そうするとバレッラとムヒタリアンが空きます。

そこは、3バック両脇のパサリディスとペッレグリーノがスライドして対応するのですが、マークの受け渡しにタイムラグがありました。

自分が応援するチームながら、インテルの中盤に高い位置で時間を与えると危険です。

当然インテルがボールを保持する展開になり、序盤から多くの決定機を作りました。

初手のCKでテュラムがポストを叩くシュートを放つと、5分にはバストーニのロングボールに抜け出してバレッラが決定機を迎えます。

ここは外してしまいますが、ドゥンフリース、パヴァール、バレッラの右サイドのユニット+チャルハノールのサポートによる攻撃が、抜群に効いていました。

9分7秒のシーン

決定機が決まらず一抹の不安を感じていると、17分に先制点が決まりました。

カルロス・アウグストが左サイドを縦に突破して、マイナスのクロス。

ラウタロが引っ張って空けた手前のスペースで、テュラムが合わせてゴールを奪いました。

ゴールにニヤニヤしながら、SNSを漁っているといつの間にかに2点目が決まっていました。

巻き戻して見ると、カルロス・アウグストの自陣からのロングスローに、裏抜けしたラウタロがPA手前からゴラッソを沈めていました。

ラウタロはこれで大台の20点に乗せ、得点ランキングを独走中です。

インテルでの通算得点記録は125点となり、イカルディを抜いて単独8位に浮上しました。

間延びするブロック

2点先行後も、相変わらずインテルペースで試合は進みます。

何か変化を加えないといけないと考えたのか、サレルニターナは25分を過ぎたあたりからハイプレスをかけるようになりました。

これが監督からの指示なのかは不明ですが、ここでも準備不足が露呈します。

1、2列目は高い位置からプレスをかけるのですが、後ろが連動しきれていませんでした。

連動性のないプレスは、無駄にスペースを生むだけです。

5-3-2のブロックが間延びして、広大なライン間のスペースをインテルの選手が使えるようになりました。

27分58秒のシーン

練度の低いプレスでインテルの攻撃陣を止めるのは難しく、前半の締めとなる3点目が生まれました。

ライン間で縦パスを受けたラウタロが、ポケットに入ったバレッラにスルーパス。

折り返しのボールがこぼれて、ドゥンフリースが押し込みました。

次の試合を見据える

後半開始から、インテルに交代はありませんでした。

しばらく様子を見ていましたが、特に問題ないと考えたシモーネは、CLのアトレティコ戦に備えることにしたようです。

60分に2トップと労働過多のムヒタリアンを休ませ、アルナウトビッチとサンチェス、クラーセンが投入されました。

そこから少し攻撃のスムーズさはなくなりますが、ゲームの支配力にさほど変化はありませんでした。

アルナウトビッチが何度も裏抜けを狙い、サレルニターナのDFラインにプレッシャーを与え続けます。

67分にはチャルハノールを下げて、アスラニを投入。

続々と主力を休ませ始めました。

ブキャナンのデビュー

77分にバストーニとの交代で、遂にブキャナンが左WBでデビューしました。

強豪との連戦が続いたこともあり、1月に獲得してから中々出番がありませんでした。

ブキャナンはファーストプレイが、名刺代わりとなります。

左サイドでアスラニのロングボールを受けると、1対1で仕掛けてPA内に侵入。

サンビアに後ろから倒された様に見えましたが、PKはもらえませんでした。

前評判通り、スピードがあってドリブルが得意な選手のようです。

これで左足も使えるなら、ハキミのような右WBになれるのではないでしょうか。

首位キープ、主力の休養、ブキャナンのデビューと理想の試合の締めはアルナウトビッチでした。

カウンターからサンチェスのパスを受けたドゥンフリースのクロスに合わせて、アルナウトビッチが押し込みました。

ゴールと同時に試合終了のホイッスルが鳴り、4-0でインテルが快勝しました。

ハイライト

試合データ

WhoScored.comSofaScoreより引用しています。




インテルサレルニターナ
4得点0
72.8%ポゼッション37.2%
26(10)シュート(枠内)1(0)
6ブロックされたシュート0
18コーナー0
6ビッグチャンス0
0GKのセーブ7
632(586)パス(成功数)250(190)
47(12)クロス(成功数)1(0)
7(4)ドリブル(成功数)10(1)
100ボールロスト86
44デュエル勝利19
14タックル5
7インターセプト5
2クリア36
インテル4-0サレルニターナ
テュラム17'
ラウタロ19'
24' ボアテング
マッジョーレ
ドゥンフリース40'
アルナウトビッチ
ラウタロ
サンチェス
テュラム
ムヒタリアン
クラーセン
60'
65'レゴウスキ
クリバリ
ワイズマン
ディア
アスラニ
チャルハノール
66'
71'チャウナ
ブキャナン
バストーニ
77'
83 'シミー
チャウナ
カスタノス
ザノーリ
アルナウトビッチ90'

アイコンの説明

ゴール
イエローカード
投入

オウンゴール
レッドカード
交代


次節はアトレティコ・マドリード戦(H)

リーグ戦6連勝で、2位ユヴェントスとの勝ち点差を9に広げました。

未消化分のアタランタに勝てば、勝ち点は12にまで広がります。

スクデット獲得に向けて、視界は良好ですね。

次はCLの決勝トーナメントラウンド16で、アトレティコ・マドリードをホームに迎えます。

2024/2/20(火) 29:00キックオフです。

非常に楽しみな試合ですね。

では!

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