23−24シーズンも終盤に差し掛かり、セリエAではある程度の順位が決まってきました。
優勝はインテルでほぼ確ですが、降格チームが不透明です。
サレルニターナが断トツで最下位ですが、13~19位は勝ち点差が5しかありません。
今節はその降格争い真っ只中の、ウディネーゼと対戦しました。
フォーメーション
半ケツのヒーロー再び
- ウディネーゼの戦い方
- まさかの失点
- シモーネの檄?
- 半ケツのヒーロー再び
※各スタッツは基本的にFBREFを引用しています。
ウディネーゼの戦い方
まず、試合を通したウディネーゼの戦い方を見て感じたのが、勝つ気なくない?ということでした。
そう思った大きな要因が、点を取りに来る気配がなかったことです。
90分を通して受け身の姿勢で、自発的に相手にバグを発生させるというよりは、ミスをひたすら待つサッカーでした。
FW陣に離脱者が多発(ルッカ、デウロフェウ、デイビス、ブレンネル)したことに加え、首位インテル戦だったことで、勝ち点1でも十分と考えたのでしょう。
実際のスタッツにも、かなりの差が出ていました。
ウディネーゼ | インテル | |
---|---|---|
保持率 | 23% | 77% |
シュート数(枠内) | 3(1) | 22(5) |
パス(成功数) | 240(146) | 773(658) |
タッチ数 | 353 | 864 |
試合を通じた平均ポゼッションを見ても、以下のようになっていました。
※セリエA公式より引用
ほぼ、インテルが押し込んだゲームでしたね。
ボール非保持時のウディネーゼは、5-2-3のブロックを作って守っていました。
インテルの3バックがボールを持つことは許容して、中央レーンは絶対に使わせないぞという守り方です。
実際にインテルのタッチ数を見ると、3バックが多くのボールに触っていたことが分かります。
ウディネーゼが狙っていたのは、DFラインからサイドへの斜めのパスです。
12分49秒に、アチェルビがパヴァールへのパスをカットされたようなシーンですね。
インテルの集中力の欠如もあり、30分を過ぎてからこの斜めのパスを奪われてカウンターを受けるシーンが2回続きました。
40分にサマルジッチに決められたシーンも、チャルハノールがドゥンフリースへのパスを引っ掛けて、ショートカウンターを受けたことがきっかけです。
まさかの失点
ウディネーゼの引いた守り方を見て、先制されたら面倒だなと思っていました。
嫌な予感は当たるもので、懸念通りに先制されてしまいます。
チャルハノールのミスパスからカウンターを受けて、サマルジッチがカットインから入れたクロスがそのままゴールイン。
ゾマーとドゥンフリースの連携ミスが出てしまいました。
40分という時間も含め、ウディネーゼからしたら理想の展開です。後半もリスクを冒さなくよくなりますからね。
インテルからすると、試合展開的にバストーニ不在の影響が地味に大きかったです。
ウディネーゼは中央をぎゅっと締めるコンパクトな守り方なので、サイドでボールを持ちやすくなります。
オーバーラップしたバストーニが正確なアーリークロスを送ることで、嫌がったウディネーゼの守備ブロックを横に広げることができたのではないでしょうか。
代わりに先発した、カルロス・アウグストのクロス回数は1回に留まりました。(もちろん、特徴が違うのでアウグストが悪い訳ではありません。)
ちなみに、ディマルコは16回(2位のチャルハノールは5回)クロスを上げていましたw
シモーネの檄?
後半に入り、インテルの選手達の勢いが増したように見えました。
ロッカールームで、シモーネの檄が飛んだのでしょうか?
主観ではありますが、前半よりダイレクトパスで繋ぐ意識が強くなった気がします。
その結果、ウディネーゼの守備に後手を踏ませることに成功。
48分にはセットプレイから、こぼれ球をカルロス・アウグストが押し込むもオフサイドの判定。
しかし、55分に正真正銘の同点弾を奪います。
テュラムが浮き球のボールに競り合った際に、オコエからファウルを受けてPKを獲得。
チャルハノールが、このPKをしっかりと決めました。
半ケツのヒーロー再び
勝ち越しを狙うインテルは、68分にフラッテージを投入しました。
ミッドフィルダーながら、今やスーパーサブとして得点が期待される存在です。
その期待に応えるように、チャンスに顔を出していました。
71分、チャルハノールのクロスに飛び込んでヘディング。
77分、右サイドを突破したテュラムからボックス内でパスを受けてシュート。
どちらもゴールにはならなかったものの、ゴール期待値は0.33と0.36で得点の匂いを感じさせました。
74分にはチャルハノールに代えてサンチェスを投入し、攻撃的なフォーメーションに変更。
それでも得点が奪えず、ドローで終わるかと思われた95分に歓喜の瞬間が訪れました。
バイタルエリアで縦パスを受けたアルナウトヴィッチのポストプレイから、こぼれ球をラウタロがミドルシュート。
オコエが弾いてポストに跳ね返ったボールを、フラッテージが押し込みました。
ヴェローナ戦で試合終盤に決勝点を決めて、半ケツのまま喜びを爆発させていましたが、今節もやってくれましたね!
そのままインテルが逃げ切りに成功して、1−2で逆転勝利を収めました。
ラウタロは、ゴールへの意識が上がっていた気がします。
この試合のシュート数は6本で、ゴール期待値も0.4ありました。
テュラムも最近なりを潜めていたドリブル突破を見せていましたし、Thulaに復調の兆しが見えてきました。
残り7試合、彼らの爆発にも期待したいです。
ハイライト
試合データ
※セリエA公式より引用
次節はカリアリ戦(H)
フラッテージの劇的な決勝弾で、スクデットがまた一歩近づいてきました。
次節は降格圏と勝ち点4差で、13位に位置するカリアリと対戦します。
ここも勝てば、ミラノダービーでのスクデット獲得のチャンスが訪れます。
2024/4/14(日) 27:45キックオフです。
では!