マッチレポート ユーロ2020

ユーロ2020 決勝トーナメント準決勝  イタリア× スペイン

ユーロ2020も、準決勝まで来ました。

イタリアは、2試合連続で延長戦を制している、スペインと対戦しました。

 

 

結果の方は、PK戦の末イタリアが勝利しました!

圧倒的にボールを支配され、決してプラン通りではありませんでしたが、何とか勝利をもぎ取っています。

残り1勝です。ここまできたら、優勝しかないですね。

ハイライト

マッチレポート

試合データ

WhoScored.comより引用しています。

イタリアスペイン
得点(PK戦)1(4)1(2)
ポゼッション29.9%70.1%
シュート(枠内)7(4)16(5)
パス成功数276761
クロス216
コーナー16
シュートブロック41
タックル1613

イタリアは、7割近くボールを支配され、ほとんどの時間を守備に費やしました。

ボールの取り所がないため、引いてロングカウンターを狙うシンプルな戦術で対抗します。

内容的には悪かったですが、PK戦まで持ち込み、何とか勝利をもぎ取りました。

個人的なレビュー

キックオフ直後から、激しい主導権争いが行われていました。

お互いハイプレスをかけるため、攻守が目まぐるしく入れ替わります。

ただ、技術で勝るスペインが、段々とボールを支配していきました。

浮いた位置で受けるオルモを捕まえきれません。

 

イタリアは、プレスをかけてもボールが取れないと悟り、DFラインを下げて引きこもるようになりました。

しかし、奪ってもパスコースがなく、クリア気味のロングボールを蹴らされ、ことごとく回収されていました。

ドンナルンマが持った時も、両サイドのパスコースを切られ、センターラインの密集地帯に蹴らされます。

ロングボールを多用するため、イタリアの中盤は、ほとんどボールに触らせてもらえません。

状況を変えるため、キエッリーニがドリブルで持ち上がって、パスを送るシーンもありましたが、あまり効果はありませんでした。

エメルソンもほとんど上がれず、これまで見せてきたような変則的な3バックはできません。

 

しかし、スペインはハイラインを敷くため、裏には広大なスペースが空いていました。裏に一本出ればビッグチャンスとなります。

スピードのあるキエーザが活きそうな展開ですね。

ただ、ボールが大きくなってしまい、シモンにカットされるシーンが多かったです。

キエーザも、単独突破を試みますが、囲まれて奪われていました。

前半

先日の試合で負傷離脱した、スピナッツォーラに代わり、エメルソンが先発しました。

他は、ベルギー戦と同じメンバーで挑みます。

 

スペインは、レアルの選手が代表にいないのが初めてのようです。

ユーロ後に開催される、東京オリンピック2020に参加するメンバーが6人いることを考えても、若手が比較的多いことが分かります。

 

前半最初のチャンスは、スペインでした。

ダイレクトで縦パスを送り、入れ替わったペドリが前を向きます。

そこから斜めのスルーパスを送り、エメルソンの前に入ったオヤルサバルが受けました。

トラップミスでシュートは打てませんでしたが、ビッグチャンスでした。

 

対するイタリアもチャンスを作ります。

センターサークル付近から、インシーニェがワンツーで裏を取ります。

GKが飛び出してきますが、先に拾ってゴール前のインモービレに渡しました。

しかし、DFに阻まれてシュートを打てず、バレッラにパス。シュートフェイントで1人かわしますが、ブスケッツにカットされました。

惜しかったです。

 

スペインがまたもチャンスを作ります。

オヤルサバルがカットインしてこぼれたところをオルモが拾いシュート。これはブロックされますが、自ら拾って再びシュートします。

ドンナルンマが素早く反応しました。この試合は、ドンナルンマの安心感がすごかったですね。

 

攻め込まれるイタリアですが、少ないチャンスに賭けます。

サイドチェンジから、幅を取ったインシーニェが受けて、ドリブルを開始。

カットインしつつ溜めて、オーバーラップしたエメルソンにスルーパスを送りました。

ハーフスペースからシュートしますが、ポストをかすめます。

 

イタリアは、シュートの数で圧倒されますが、前半を無失点で切り抜けました。

後半

前半とは流れを変えたいイタリアですが、メンバーチェンジやフォーメーション変更はありませんでした。

ただ、守備のやり方を変えます。

インモービレが、ブスケッツをマークしていました。前半は、バレッラがマークしていた選手です。

また両WGを中盤まで下げて、4-5-1のような形で守っていました。

シンプルなカウンター狙いに割り切ったようです。

 

後半最初のチャンスはイタリアでした。

裏へのロングボールをインモービレが収めます。DF2人にマークされますが、スライディングしながら左足でシュート。枠を外れました。

単純なロングボールをシュートまでつなげてくれるのは、ありがたいですね。

 

対するスペインも、決定機を作ります。

右サイドに開いたオルモが、ファーにクロス。

ディ・ロレンツォがギリギリでクリアしますが、触れなければフェラン・トーレスに決められていたようなボールでした。

 

続くシーンでは、右サイドからオヤルサバルがカットインして、DFを引きつけてマイナスにパス。

フリーでPA手前に入ってきたブスケッツが、ダイレクトでミドルシュートを放ちました。

これは、惜しくも枠を外れます。

 

押し込まれる展開が続くイタリアですが、劣勢の中先制しました。

ドンナルンマがアルバのクロスをキャッチして、素早く味方に渡します。

そこから、左サイドに開いたインシーニェにパス。溜めながら、裏に抜けたインモービレにスルーパスを送りました。

これはDFにカットされますが、PA手前でこぼれ球をキエーザが拾います。

そのままカットインしてコースを空け、右足でシュート。ゴール右隅に決まりました。

ようやくカウンターが決まりましたね。

 

スペインは、同点弾を奪うためモラタを投入しました。

そして、そのモラタが貴重な同点弾を奪います。

モラタがDFラインと中盤の間で受け、ターンして持ち上がります。オルモとのワンツーで、CBの間をぶち抜きました。

ドンナルンマと1対1となり、落ち着いて逆を突きゴールです。

 

試合はそのまま終わり、延長戦に入りました。

延長戦

攻めに出れないイタリアは、PK戦を狙っていました。

逃げ切りを図るために交代カードを切ったのが、裏目に出ましたね。

カウンターで走れるキエーザは疲れ、ベラルディもそこまで脅威となれません。

ベロッティもボックス内で勝負するタイプですし、ボールも収まらないので、攻撃は手詰まりでした。

引いて守り、クリアが味方に通ればといった状況です。

 

逆に延長線で決めたいスペインは、攻勢を強めます。

左サイドからのFKでは、グラウンダーのクロスが、ゴール前のモラタに通りますがシュートは打てませんでした。

ドンナルンマを中心とした守備は堅く、ゴールをこじ開けられません。

 

決定的なチャンスを作れず、延長戦も終了。勝敗は、PK戦に委ねられました。

PK戦

イタリア結果スペイン
ロカテッリ☓ - ☓オルモ
ベロッティ○ - ○モレノ
ボヌッチ○ - ○チアゴ
ベルナルデスキ○ - ☓モラタ
ジョルジーニョ○ -

イタリアは、ロカテッリ以外全員決めました。

同点弾を決めたモラタですが、何となく外すだろうなと思ってたら、案の定外しましたね。

緊張感高まる中、最後のキッカーを務めたジョルジーニョは、遠藤ばりのコロコロPKを決めていました。上手すぎますね。

蹴る順番を決める際、キエッリーニがアルバに笑顔で抱擁していました。心理戦なのか余裕だったのか分かりませんが、PK戦に何らかの影響は与えたのは確かです。

何はともあれ、2大会ぶりに決勝への切符を掴みました!

選手レビュー

MOMはボヌッチ

WhoScored.comによる、MOMはボヌッチでした。

モラタに決められるまでは、最後の砦としてスペインの攻撃をシャットアウトしていました。

クリア4回、インターセプト6回はチーム2位の数字です。

PK戦でも危なげなく、ゴールを決めていました。

ラスト一戦も、頼りにしています。

先制ゴールのキエーザ

ベラルディからスタメンを奪ったキエーザですが、見事な先制点を決めました。

押し込まれる中、カウンター1本でよく点を取ってくれました。

チームが苦しいときに、点を取ってくれる選手です。

シュート意識と決定力が素晴らしいですね。

左右どちらの足でも、精度の高いシュートが打てます。

際立っていたオルモ

0トップとして先発したオルモですが、かなりイタリアを苦しめていました。

常にDFラインと中盤の間にポジショニングを取って、浮いた位置でボールを受けていました。

そこから、ターンやワンタッチパスで、リズムよくボールを動かし攻撃を活性化させていました。

前線からのチェイスも怠らないですし、良い選手ですね。

 

スペインは、全盛期よりメンツは劣るかもしれませんが、素晴らしいチームでした。若い選手も多いため、将来が楽しみです。

東京五輪では、優勝候補なのではないでしょうか?

決勝進出

遂に2大会ぶりの決勝までたどり着きました。

対戦相手は、サッカーの母国イングランドです。

準決勝ではシミュレーションっぽいPK獲得もありましたが、ここまで盤石の強さで勝ち上がってきました。

ウェンブリー・スタジアムで行われるため、完全にアウェイとなりますが、悲願のユーロ制覇を果たして欲しいですね。

2021712() 4:00 キックオフとなります。

 

ユーロは、WOWOWの独占放送です。

では!

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