コッパ・イタリア準決勝2ndレグ。前回ホームで行われた試合は、1-2でユベントスに敗れています。
アウェイゴール形式なので、2ndレグでは2点奪わないと、敗退が決定です。
しかし、結果は0-0の引き分けでした。
ユベントスの試合巧者ぶりが、際立っていましたね。
インテルはこれで、トロフィーの可能性を残すのは、リーグ戦のみとなりました。
ハイライト
マッチレポート
ピルロの思惑
ユベントスのスタメンを見ると、4-4-2が予想されました。
しかし、試合が始まってみると、攻撃時は変則的な3バックに見えます。
デミラルとデ・リフトが横に開き、真ん中にラビオかベンタンクールが落ちてきます。
また、両SBのサンドロとダニーロは、中に絞り3センターのような形になっていました。大外に開くのは、ベルナルデスキとクアドラードです。
これにより、パスコースを複数作り、スムーズなビルドアップを可能にしていました。
インテルは、序盤からハイプレスをかけますが、上手くユベントスにあしらわれます。
ラビオ、ベンタンクールへのパスコースが切れず、プレスが上手くハマりません。
キックオフして5分間、インテルはほとんどボールに触れませんでした。
ボールを保持するユベントス、カウンターを狙うインテルという構図になりました。
失点しなければいいユベントスにとって、ピルロの思惑通りの展開になったのではないでしょうか。
ようやくユベントスのやり方に慣れたのか、20分を過ぎた辺りから、チャンスを作れるようになりました。
ハキミが何度かサンドロの裏に抜け出し、クロスを供給し続けます。
ただ、決定的なチャンスとはなりませんでした。
ハキミが上げたマイナスのクロスも、デミラルがかろうじて触り、ラウタロが拾ったのですが、判断が遅くシュートが打てませんでした。
ユベントスの守備陣は、集中力が凄かったですね。ゴール前は鉄壁でした。
ハキミの抜け出しから得たFKも、エリクセンが上げた良いクロスを、ルカクが胸に当てて枠を外しました。
インテルは30分辺りから、両脇のCBが持った時、ラビオかベンタンクールのパスコースを切るようになりました。
そうすることで、出しどころを縦のみにし、相手に大きく蹴り出させていました。
そのボールを拾い、ペースを握るようになります。
ただ、ユベントスの守りは固く、中々ゴールをこじ開けられません。
C・ロナウドのキレが良かったので、逆にカウンターからピンチを迎える場面もありました。
シュクリニアルは、この試合3回ほどドリブルでかわされていましたね。
デ・フライとハンダノビッチに救われました。
怪物C・ロナウド
後半に入り、C・ロナウドには3回決定機を作られました。
シュートミスやハンダノビッチのセーブにより、何とか失点を免れています。
特に、ドリブルでシュクリニアルとバレッラを躱して放ったシュートは、見事でしたね。36歳とは思えません。
ハイライトも、ユベントスの攻撃はC・ロナウドのシュートシーンしかありません。
点が欲しいインテルは、57分にペリシッチ、66分にセンシとコラロフを投入しますが、状況はあまり変わりませんでした。
これといった決定機も作れず、時間だけが過ぎていきます。
デミラルとデ・リフトは、上手くルカク、ラウタロを抑えていましたね。
特にラウタロは、何もさせてもらえなかったのではないでしょうか?
チャンスを潰し、ピンチを招いていた印象しかありません。
この試合は、ルカクのポストプレーからハキミの突破くらいしか、可能性を感じませんでしたね。
そのまま試合終了です。2戦合計1−2でインテルの敗退が決定しました。
選手レビュー
チャンスを潰しピンチを招く
この試合のラウタロは、ひどかったですね。
決定機のボレーもミートせず、枠に飛ばせませんでした。ゴールは空いていたので、丁寧に打てばよかった様に見えます。
63分には、自陣ゴール前でプレスバックし、相手のパスをカットをしたまでは良かったのですが、ダイレクトで味方に渡したパスがずれ、C・ロナウドの決定機に繋がりました。
他にもゴール前でモタモタしてシュートが打てない、相手の足を蹴りコケる、など酷いプレイが多かったですね。
もう少し、ボールを大事にしてほしいです。
特徴のない左サイド
インテルの右サイドは、ルカク、ハキミ、バレッラ、シュクリニアルと好守に万能です。
ルカクのポストプレイにハキミが抜け出す、ハキミが中に入ってバレッラが外で受ける、シュクリニアルが持ち上がる、など色々なパターンで攻撃を組み立てます。インテルのストロングポイントと言えるでしょう。
それに比べると、左サイドが弱いです。
ラウタロ、ダルミアン、エリクセン、バストーニの4人が絡む攻撃が少なかったです。
ラウタロがキープできるタイプではないので、ダルミアンの上がる時間を作ったり、エリクセンやバストーニの縦パスを引き出すシーンも見かけません。
結局、右サイドで作って、左サイドに展開してもらい、シュートやクロスを狙うというパターンが多くなってしまいます。
左サイドだけで、攻撃の形を作るシーンが少なかったように見受けました。
ペリシッチが入れば、サイドで受けて仕掛けてクロスというパターンはよく見かけますが、中々アシストには繋がりませんね。
やはり、左WBにハキミのような特徴の持った選手が欲しいです。
後は、やっぱりラウタロにもっと成長して欲しいです。サンチェス並にキープ力とパスセンスを身に着けてくれると、心強いのですが。
やはりC・ロナウド
この試合は、C・ロナウド vs シュクリニアルというシーンが多かったです。
そして、C・ロナウドが全勝したのではないでしょうか?
ゴールが入らなかったのは、ハンダノビッチのおかげです。
36歳とは思えない、身体のキレでしたね。本当に偉大なプレイヤーです。
シュクリニアルも対人は滅法強いのですが、中々苦戦しましたね。
次にユベントスとやる時は止めて欲しいです。
次節はラツィオ戦
年が明けて強豪との試合が続いています。
2021/2/15(月) 4:45 キックオフでラツィオと対戦します。
前半戦は、1-1で引き分けました。
インモービレが退場し、センシが帳尻合わせで退場させられた記憶があります。可哀想でした。
今回は、審判がちゃんとコントロールしてくれるといいですね。
ラツィオ戦の次は、ミラノダービーが控えています。勢いをつけるためにも、ラツィオを倒して欲しいところです!
では!